弊社では、テナント様・ビルご来館者様が安全・安心にご利用していただけるよう、日々の点検巡回により消防設備・防災設備のチェックを行っています。さらに、基本的な消火・避難・通報訓練に加え、日常では取り扱うことのない避難器具・消防設備をテナント従業員の参加者様に体験していただくなど、より実践的な訓練を実施しております。
講師を招いて、AED訓練講習を実施したときの様子です。
機材の説明と胸骨圧迫のお手本の後に、訓練用の人形を昏倒した人に例えて、意識不明者発見から救急車到着までのロールプレイによる体験訓練を行いました。
「突発的な地区停電が発生し、復旧まで6時間以上を要した事態」を想定し、発電機の稼働訓練、および通常業務継続による接続機器の動作確認等の訓練を実施しました。
弊社では、こういった想定や備蓄品の選定、訓練の実施といった内容は、担当部署を跨いだ打合せで意見を出し合った上で「想定→計画→訓練→見直し」を行っております。
弊社事務所においては、停電時にも管理業務を継続できるよう「蓄電池」を備えております。蓄電池からの電力供給の目安は約6時間です。業務に必要な機器を実際に接続し、各種動作確認を実施しました。
練馬区石神井消防署のご協力をいただき「煙体験ハウス」による訓練を実施いたしました。近隣ビルのオーナー様、テナント様にも参加のお声がけをしての実施となりました。
石神井消防署より貸出していただいたのは、幅2m・高さ2m・奥行4mほどのテント内にドライスモーク(安全性の高い擬似煙)を充填し、煙に阻まれた状況を再現する設備です。
立ち込めるスモークの中を通り抜けることで、煙層と空気層に分かれる性質や視界の悪さなどの体感し、その状況から安全な場所までの避難はどのようにするのかを訓練します。中には仕切りがあり、煙で視界が悪くなっている状況でこれを避けながら出口に向かいます。
近年、「都市型水害」と呼ばれる現象が多発しています。線状降水帯などを起因とする豪雨が発生した際、河川や下水道に雨水が集中して流れ込み、それが都市の排水能力を上回ると、地表に水があふれる「内水氾濫」となり、都市機能をストップさせたり、地下空間に浸水したりするというものです。
弊社では気象災害の傾向・実例を踏まえ、水害発生に対処する訓練プランを立案した上で、各種訓練を行っています。
吸水土嚢による止水
水害時の浸水対策といえば、まず土嚢を使った止水が挙げられます。しかし、通常の土嚢の場合、原材料となる大量の土砂の準備と確保、使用した後の処分方法など、都市部での運用は難しいものがあります。
そこで「吸水土嚢」を準備しました。吸水土嚢は、土の代替物として高吸水性ポリマーが入っています。使用前は厚み2.5㎝重さ200gほどですが、水に浸すと数分で厚み20cm重さ17kgにまで膨張します。これを並べて止水壁にします。
地下階に流入した水の排水訓練
水の流入を防いだ後、水の排出作業に移ります。流入水の速やかな除去は、建物・設備をダメージから守ることであり、館内の衛生を保つためでもあります。
悪天候下の停電時を想定し、建物内の電源は使えません。そこでポータブル発電機の出番となります。排水ポンプを発電機に接続して起動させると、浸水に見立てたプラスチックケース内の水は、無事ビルの屋外へ排水されました。
緩降機 (かんこうき)とは、避難はしごや救助袋と同じく火災時に高所から避難脱出するための避難器具のひとつで、多くはベランダ・廊下や部屋の窓際などにキャビネット(箱)に収納、またはカバーがかけられて設置されています。
降下実演を弊社社員が行い、テナント従業員参加者様には緩降機の取り扱い説明の後、器具の組み上げ・設置等を体験していただきました。
消防訓練実施において、テナントの皆様やビルご利用のお客様、近隣の皆様方には、ご理解・ご協力をいただき誠にありがとうございました。お忙しい中、訓練にご参加していただきました皆様方には、御礼申し上げます。今後も様々な状況を想定し、皆様の防災への興味と意識が高まるよう、防火消防の知識・設備のレクチャー、応急手当や通報の疑似体験といった実践的な訓練を計画しております。
より安心・安全な環境作りの一助となりますよう努めてまいりますので、多くの方にご参加いただければと思います。
弊社では災害時に役立つ建物設備についてや、災害対策等に関する各種ご相談を承っております。
「設備を導入したい」「見直しをしたい」「どのようなものがあるのか知りたい」など、ご検討の際にはどうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
また、防火対象物定期点検・防火設備定期検査・消防設備定期点検に関するご相談も承っております。お気軽にお問い合わせ下さい。