La Renaisannse De Sankodo
三幸プロパティマネジメントサービス株式会社
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省エネへの取り組み

弊社がビルオーナー様とのコンサルティングを通して企画提案させていただいた事例をご紹介いたします。

循環型社会に向けて

限られた資源を循環させ効率よく活用する「循環型社会」への取り組みについて、関心をお持ちのビルオーナー様は多くいらっしゃるかと思います。世界共通の課題ともいえる問題に取り組むことは社会貢献および地域貢献としての意味も併せ持ち、製品やサービスに対する付加価値、ビル建物への付加価値、企業の評価向上へとつながります。しかし、実際に企業としてこの課題へ取り組む場合、具体的にどう考え、どのようにアプローチしていけばいいのか戸惑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社が委託管理をしておりますビルを例に挙げますと、建物内の設備更新にあたり、既設品を単に交換して終了してしまうのではなく、ビル使用者様にとって「より良い建物となる+αは何か」を考え、とある新システムの導入をすることにしました。


「ロスナイ(R)換気システム」の導入

それが環境省補助事業 二酸化炭素排出抑制対象事業「大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援事業」(参考リンク:環境省)に採択された「ロスナイ(R)換気システム」になります。高効率で環境性能に優れたシステム、さらに「CO2センサー」を搭載することにより、在室の人数に合わせた効率のよい換気を行います。これにより効率よく電力を削減することができ、結果としてCO2排出量の削減、環境にやさしいビル設備を提供します。

「ロスナイ(熱交換型換気機器)」とは、ひと言でいえば「室温の変動を抑えながら、換気できる」設備です。熱交換器により、換気の際に捨てられてしまう室内の暖かさや涼しさを再利用(熱回収)しながら、外の新鮮な空気を取り込み、室内の汚れた空気を排出します。

窓を開けずに換気を行うことが可能となり、室内は新鮮な空気が循環します。換気の過程で約5~8割の熱エネルギーを回収し、そのエネルギーを冷暖房に利用することにより、夏期・冬期の冷暖房負荷を低減し、省エネ化が可能となります。

室内機
消費電力:冷房時約3% / 暖房時約6%削減
室外機
消費電力:冷房時約20% / 暖房時約6%削減
熱交換型換気機器
消費電力:約38%削減

※画像引用元:三菱電機株式会社 ビル空調マルチエアコン総合カタログ


COセンサー搭載でさらに省エネに

CO2センサーは二酸化炭素の濃度を段階的に検知し、検知結果に応じて換気風量を自動制御で変更します。在室の人数が多い場合は換気風量を強く、人数が少ない場合は微弱に、という具合に換気風量の最適化することにより外気導入を必要最低限に抑え、空調負荷を軽減。省エネ換気を実現します。

学習機能により、設定した目標CO2濃度と過去1週間の室内最大CO2濃度、その差の測定結果によって、風量切換やCO2濃度の値を自動で変更。強風量の運転時間をできるだけ少なくします。
つまり換気量が少なくて済む場合は、学習機能による自動制御で空調負荷を抑え、さらに省エネができるのです。
既設の空調機器と比較して電気使用量削減、そしてCO2削減に繋がります。想定される年間CO2削減量は、約18.4t。換算すると森林2.1ヘクタールのCO2の吸収量に相当します。(詳細はこちら

データ引用元:三菱電機株式会社「換気の重要性と業務用ロスナイ(天井埋込形)DCマイコンシリーズのご提案」2014年
三菱電機株式会社 業務用ロスナイ パンフレット 2016年9月発行

ビル全体でのCO2削減量(年間想定)
動力消費電力削減量実績(4~9月)

「増圧直結給水方式」の導入

「増圧直結給水方式」は受水槽がいらない、衛生的・省スペース・省エネルギー・省コストの給水方式です。
技術の進歩により、以前は難しかった建物への供給も可能になったことから、近年では商業施設や大型マンションでもこの給水方式を取るところが増えています。

画像引用元:東京都水道局「くらしと水道 – 直結給水方式の普及・促進」
PNAGM型 直結給水ブースタポンプ
※画像引用元:株式会社 荏原製作所
(https://www.ebara.co.jp/)

増圧直結給水方式のメリット
 ◯コスト:受水槽が必要ないので、点検・清掃の手間がかからない
 ◯スペース:受水槽分の敷地を有効活用できる
 ◯衛生的:直接水道水が出るので、水質の不安が少ない
 ◯省エネ:水道圧を利用し、不足分のみをポンプで加圧

増圧直結給水方式は水道本管の圧力を有効利用した給水方式です。不足する圧力のみをポンプの稼働で補い、インバータ制御でポンプの稼働を調整するので、省エネルギー運転になります。また、配水管から蛇口まで密封されたシステムのため、外部から異物などの侵入がなく衛生的です。受水槽が不要となりますので、設置スペースを他の様々な用途に有効利用できます。使用水量に応じてポンプの回転数を変化させ、変化する配管抵抗の圧力を加減して給水末端での圧力が一定となるように吐出圧力を制御しますので、余分な圧力が発生する事がなく、さらなる省エネルギー化が可能となります。

※マンション/35世帯/7階建での例
※画像引用元:一般社団法人 日本建材住宅設備産業協会(https://www.kensankyo.org/)

「節水型トイレ」の導入

普段何気なく使用している水道水は、浄水場で飲用できるように処理されたものです。そして、使用後は下水道を通り、処理場でキレイにして河川に戻されます。これらの処理には電力が消費され、その電力を生み出すためにCO2を排出しています。
つまり、使用する水道水の量を減らすことで、「節水」⇒「節電」⇒「CO2排出量削減」に繋がることになります。

水洗便器の大洗浄の水量は、1965年頃の20リットルから始まり、1976年には1回あたり13リットルとそれまでの便器に比べて35%節水化されました。その後も継続的に節水化は進み、2009年~2010年には4.8リットル、さらに2012年2月発売の製品では1回あたり3.8リットルにまで減少しています。1976年の13リットルと現代の3.8リットルで比較すると、約70%の節水性能となります。
しかし、2020年の調査によると、節水型トイレ(水量6リットル以下)の普及率は約36%と推定されており、まだまだ普及は進んでいません。
節水トイレの普及が進むことで、水の使用量を少なくすることができ、循環型社会の実現に近づくことになります。

※画像引用元:TOTO株式会社(https://jp.toto.com/)
 節水・省エネ商品による脱炭素社会実現への貢献
導入ビルでの節水効果とCO2排出量

上記システムが導入されているビル

上記「ロスナイ(R)換気システム」「増圧直結給水方式」「節水型トイレ」は、
大泉学園通り「ラ・ルネサンス・ド 三幸堂ビル」に導入されています。

所在地:東京都練馬区東大泉4丁目2-12

ご相談承っております

循環型社会に向けた、省エネへの取り組みの一例として、「ロスナイ(R)換気システム」「増圧直結給水方式」「節水型トイレ」導入による、消費電力の削減、CO2削減の実例をご紹介させていただきました。

技術は日々発展していきますが、生き物としてのヒトが同じ速度で進化しているわけではありません。
今日も明日も変わることなく、人が住まう・働く場所には様々な設備を必要としています。変わりゆく世界に適応するためのヒントはそこにあるのかもしれません。

弊社では建物設備等に関するご相談を承っております。
新しく設備を導入したい、これまでの設備の見直しをしたい、または、どのようなものがあるのか知りたいなど、ご検討の際は、お気軽にお問い合わせ下さい。