La Renaisannse De Sankodo
三幸プロパティマネジメントサービス株式会社
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事業継続に向けた備え ~防災備蓄品訓練・電力編~

事業継続に向けた備え

三幸プロパティマネジメントサービス株式会社はビル総合管理会社です。ビルと入居されるテナント様では毎日多くの方が働き、多くの方にご利用いただいております。その安全を確保、維持するのは当社の大きな役割です。

例えば、災害等によりライフラインが遮断された時も可能な限り事業継続できるよう防災備蓄品を準備しております。

しかし、いざというときに活用出来なければ意味がありません。そこで弊社では定期的に、防災用備蓄品の見直し、あるいは災害への対応力を養うために従業員の実習訓練を行っております。今回は「突発的停電時の対応訓練」をご紹介させていただきます。

※写真は2022年の訓練の様子

発電機の説明を受ける三幸プロパティマネジメントサービスの現場スタッフ
発電機の説明を受ける現場従業員の様子

今回のテーマは「電力」、しかも「突発的停電が起きた際の対応、並びに停電が長時間続いた場合の対応」訓練です。

現代の生活において電気は欠かせないエネルギーであり、利用範囲も多様です。2011年東日本大震災によって起きた危機的な電力不足による「計画停電」をはじめ、近年では2018年9月北海道胆振東部地震による「ブラックアウト」、2022年5月水道工事を発端とした突発的な横浜市などでの大規模停電などを例に見るように、電力供給の途絶が広範囲・長時間におよべば、安全が危ぶまれる深刻な事態となりえます。

そのような非常時にあっても、可能な限り通常通りの状況を維持し業務を続けられる力をつける、それが今回の訓練の目的です。

上記の災害実例を踏まえ、今回の訓練では「夜間に突発的な地区停電が発生し、復旧まで6時間以上を要した事態」を想定し、蓄電池・発電機の稼働訓練、及び通常業務継続による接続機器の動作確認となる訓練を実施いたしました。

弊社では、こういった想定や備蓄品の選定、訓練の実施といった内容は、担当部署を跨いだ打合せで意見を出し合った上で「想定→計画→訓練→見直し」を行っております。

現場従業員との意見出しの様子

防災備蓄訓練の様子

1)防災用蓄電池の稼働

訓練の前半は「夜間に突発的な地区停電が起きた」という設定に基づき、ブレーカーを落とし擬似的に夜間となった事務所内で行われました。

1-1)蓄電池からの給電で通常通りの業務を続ける試み
非常灯の下で現場との確認連絡、蓄電池接続機器の動作確認を行う

前述、横浜の事例では、川崎市が発注した水道工事で地中の送電線を傷つけたことが原因で横浜市の青葉区を中心に川崎市や東京 町田市など東京電力管内で最大で合わせておよそ7万戸が停電し、小田急線が一部の区間で運転を見合わせました。この事例では、事故発生の午後10時半頃から全面復旧までおよそ6時間30分を要しておりますが、当初停電の原因が分からず、現場を訪れた東京電力社員が指摘する午前2時頃まで水道工事が続けられております。台風・地震といった自然災害であれば、別の備え・対処もあるかと思いますが、このような突発的な地区停電においても、ビルを安全にご利用いただけるようにしたいと準備しております。

「30分間」この時間は、一般的な非常用照明におけるバッテリーの持続時間です。一般的には、この時間内に事業継続の準備が必要です。

弊社における突発的地区停電状況下での事業継続計画

しかし、当社では、停電した瞬間からも弊社事務所においては管理業務を継続できるよう「蓄電池」を備えております。蓄電池からの電力供給の計画(目安)は6時間です。これは、東日本大震災後の計画停電がおよそ4時間であったこともあり、6時間程度であれば、特別の準備も必要なく、通常業務を継続できるように計画しております。

1-2)蓄電池の稼働状態を調査
接続機器との状態を確認しながら検証を重ねる

一方で、停電が長期化する場合に備えた非常用発電機を準備しております。

ただし、こういった蓄電池や非常用発電機による電力供給がいざという時に稼働出来なければ何の意味もありません。そのため、現場との状況確認・安否確認など情報収集を迅速に行う訓練、そしてそれらを実現するためには欠かすことのできない電力供給を果たす蓄電池への接続機器の動作確認などをいたしました。 蓄電池へ接続した機器類の稼働状態や蓄電池の容量変動の検証結果は今後の防災計画のためのデータとなります。

1-3)電子機器に繋がっている蓄電池への給電準備の様子
発電機のコンセントに蓄電池へ繋がるケーブルを接続する

 2)事務所(屋外)の発電機稼働訓練

訓練開始から30分経過し、「停電の長期化」という設定のもと訓練は次の段階へ移ります。

停電が長時間にわたり復旧しなければ、蓄電池の電気は尽き、業務継続の目的は果たせません。次は電気を作ること、発電機の稼働による給電です。

従業員に発電機の取り扱い手順を説明し、燃料給油、起動・停止の実習訓練を行いました。

2-1)発電機への給油実習の様子
2-2)発電機操作手順説明の様子

3)現場スタッフ拠点のビルでの訓練

後半は現場スタッフの拠点となるビルにて、事務所と同様に蓄電池・発電機の実習を行いました。

発電機は事務所のものとは規模と仕様が異なり、こちらはロープを引っぱることでエンジンがかかるリコイルスターター。リコイルスターター未体験の従業員は、初めは上手く起動できすに戸惑っていましたが、ロープを引くタイミングと加減を教えてもらったことでスムーズにエンジンがかけられるようになりました。小柄な女性でも起動できました。

3-1)説明を聞きながら操作手順の確認をする現場従業員
3-2)先のスイッチで起動する発電機と違い、こちらはリコイルスターター
コツがわかれば小柄な女性でも起動できる

訓練を振り返って

訓練終了後アンケートを実施、従業員の感想を募りました。感想には学びがあった、または、次回訓練への改善につながる反省など様々な意見が寄せられました。

  • 燃料の安全な取り扱いと発電機の操作が学べた(60代 男性)
  • 蓄電池、発電機の有効性がわかった(40代 男性)
  • 発電機の作動訓練は女性に有意義だったと思う(60代 男性)
  • 初めての訓練で手順を見なければわからなかった。継続して訓練の必要がある(30代 男性)
  • 訓練でもあわててしまったので落ち着いて行動すること(40代 女性)

中でも

  • もっと蓄電池について説明が欲しかった(40代 男性)
  • 停電復旧時の通電火災を防ぐためブレーカーを落とす(50代 男性)

という意見からは、防災への積極的な姿勢と関心を感じました。

近年、自然災害は猛威を増し、日本の各地に甚大な被害をもたらしています。その影響が、弊社従業員の防災への関心をも高めているのかもしれません。

訓練実施の間、入居テナントの皆様やビルご利用のお客様、近隣の皆様方には、ご理解・ご協力をいただき誠にありがとうございました。

弊社では事業継続に向けた建物設備等に関するご相談を承っております。
設備を導入したい、見直しをしたい、または、どのようなものがあるのか知りたいなど、ご検討の際にはどうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

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